不動産投資の魅力は、なんといっても銀行から融資を受けること(他人のお金で資産運用)ができる点。
今回はアパート経営の必修項目である「融資」について。
金融機関が見ているポイントについて書いていきます。
※金融機関ごとに審査基準は細かく異なる。その点はご了承ください。
まず、最初に確認することは「なんでうちに来たのか?」ということ。
申込経緯とも言われる。全然賃貸経営と関係ないが、必須で最重要ポイント。
例えば、全く取引のない(預金等も)A銀行に突然申込があったとする。
通常の思考で言えば、普段使っている銀行に申込をするはず。「なんでうちなんだ?」と勘ぐる。
銀行は騙されないために必ず確認する。
昨今、銀行側が騙されるケースがあるので注視しているポイント。
合理的と判断されるケースは下記の通り。
・他行でも審査中。選択肢として申込
・不動産屋から(仲介や建設業者)の紹介
・自宅から近い

高年収サラリーマンは借りやすいと言われるが、半分正解で半分誤り。
まずは、借主の収支を無視して、物件単体の能力を見る。「本当にその物件で返済できるか」を見る。
この時、賃料は周辺相場と照らし合わせる。不動産業者が事業計画に入れる賃料は市場平均より過大なことが多い為だ。
物件単体を通過した後に、借主込みで考える。ここでは借主の給与収入が重要になるのだ。
収支が良くても、万が一のことがある。なので担保評価も大切になる。
要は、担保物件を売却してお金が返ってくるかどうかという目線。
ここは銀行によって評価方法が分かれる。ここでは代表的なものを記載。
・積算評価
土地と建物の「現在」の評価額をそれぞれ計算し、足し上げることで算出する評価方法。
物件規模が大きいと有利とされる。
・収益還元評価
不動産から得られる将来の収益性をもとに評価額を算出する方法。
物件規模は小さいけど、立地良く収益は稼げる場合は有利。
各金融機関で評価方法は異なるため物件に合った金融機関を選択すると良い。

企業と同じで、バランスシート(貸借対照表)を確認する。
物件以外の資産(金融資産・他の不動産)、負債(住宅ローン、他行アパートローン)をエビデンス付で確認する。
当然、債務超過だと融資を受けることは難しい。純資産が潤沢だと審査も通りやすくなるし、金利面も有利になる。
他には、ファミリー全体の資産背景も見る。
例えば、地主属性だと世帯での取引も期待できるため、プラスになる。

銀行の本業は融資だが、他にも投資信託や保険、専門家の紹介などの収益源がある。
借り入れだけの顧客よりも、他の取引も期待できる顧客の方がトータルで収益となるため、目線として存在する。

金利水準によって担当者の取り組み熱意が変わってくる。
1億円の融資で金利面が厳しい案件よりも、5,000万円で金利が取れる案件に注力するケースがある。
以上ザックリとした目線になります。参考になれば嬉しいです。
参考になるリンクも貼っておきます。ご参考まで。