【未公開株】PEファンド

資産運用の伝統的資産と言われているものに上場株式と債券があります。

上場株式・債券の代替資産(代わり)として最近注目されているPEファンドについて述べていきます。

(画像出典:ノムラ・ファンド・セレクト ブラックストーン・プライベート・エクイティ・ストラテジーズ投信より)

PEファンドって何?

プライベート・エクイティ・ファンド。つまり私的な株式。未公開株を指します。要は株式ファンドなんです。

未公開株と聞くと、詐欺等で耳にすることが多く、いかにも怪しいという雰囲気感じがしますよね。

そんな怪しさ満載の未公開株ですが、近年、分散投資の方法として注目されています。

個人投資家ではまだそこまで一般的ではないですが、機関投資家(プロ)の中ではよく知られています。

大手金融機関はもちろん、大学の基金運用でも採用されています。ハーバード大学の運用では実に20%以上が未公開株に投資されています。

PEファンドの種類

種類はたくさんありますが、代表的なものでいうと企業再生ファンドがあります。

投資家から集めた資金で、未公開株企業を割安で買い、経営に関与して価値を上げて売り抜けるというものです。

テレビで人気になった「ハゲタカ」ですね。

他にも、「今はまだベンチャー企業だけど、今後は上場も期待できる」と判断して投資を行う方法もあります。

日本でいうと、ジャフコが代表的ですね。

実際に投資するには?

これまでPEファンドに投資するには、プライベートバンクなどを通じて買い付ける方法がありました。

金額は最低でも1億以上とハードルはかなり高くなっておりました。

近年、公募投資信託という形でPEファンドに投資することが可能になりました。

それが「ノムラ・ファンド・セレクト ブラックストーン・プライベート・エクイティ・ストラテジーズ投信」です。

このファンドは、5,000口から投資可能。基準価額11ドル(1口)、為替レート142円と仮定すると、780万円で投資できることになります。これは画期的だと思います。私の知っているお客さまでも最低単位で買付されている方がおりました。

一方、デメリットも存在します。

・販売会社が大手証券会社限定で販売手数料がかかる

・信託報酬を含むランニングコストが2%を超えてくる

・流動性が低い(換金は年4回)

・それでも最低投資金額大きい

流動性の問題は、PEファンドであれば当然であり、ものによっては5年、10年間と解約できないファンドも存在します。

PEファンドはポートフォリオの中の一部として組み入れることが多いため、仮に10%とすると全体のポートフォリオが7,800万円持っていないといけないわけなので、ある程度の資産家でないと厳しいですね。

最近のPEファンド関連ニュース

・最近では、カーライルが日本KFCに対して投資。またKKRが富士ソフトを買収。

・米国の名門私立大学が、トランプ米大統領からの圧力を背景とした資金繰りの課題に直面。イエール大学基金は、プライベート・エクイティ(PE、未公開株)ファンドの持ち分売却を検討しているというニュースもありました。これもPEファンドの流動性が影響しているのでしょう。

個人的な考え

個人的な考えでは、現時点で投資はしなくて良いと感じています。

運用の世界では、様々な投資対象が出てきます。

私が経験した中でも、バンクローン、MLP、優先リート等本当にたくさんありました。

いずれも現在においては、主要なアセットクラスにはなっていないのが現状です。

PEファンドについても同様の道を辿るのではないかと考えています。

※本記事は特定の投資商品を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願い致します。

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